彼女と彼女の猫

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新海誠(原作)

原作となる『彼女と彼女の猫』は、
15年以上前に僕がサラリーマン生活のかたわら自主制作した、5分弱の映像です。
映像制作のいろはも知らず、作品と呼ぶにもおこがましい白黒ムービーでしたが、
初期衝動と原風景そのものの、個人的には愛おしい一編です。
それが今回、坂本監督と実力あるスタッフの方々の手によって、
新たな作品として命を吹き込んでいただけました。
原作とは物語は異なりますが、原作に込めていたつもりの想いが
ずっとずっと美しく巧みに表現されていて、原作者としては本当にしあわせです。

本作は「関係」の物語です。
本作を観て、あなたとなにかの関係について
ひととき思いを馳せていただければ、嬉しいです。

坂本一也(監督)

『彼女と彼女の猫 -Everything Flows-』は、新海誠さんの原作アニメを
リメイクではなく全く新しいオリジナルストーリーとして制作させていただきました。
原作の雰囲気やテイストをなるべく踏襲する事を心がけ
『彼女』と『黒猫』の物語を新たな表現で描かせていただいております。
最後まで見ていただけると心がほんのり温かく優しい気持ちになる、
そんな作品になっていると思います。

猫好きな人もそうでない人も是非見てください!

永川成基(シリーズ構成・脚本)

新海誠監督の『彼女と彼女の猫』をはじめて見たのは、
ちょうど一人暮らしを始めた頃です。
あれから17年が経ちました。
何もかも変わりゆく中で、
あの時感じた空気や、解放感、
頼りなさが入り混じった感情を思い出しながら書きました。

世界と向き合う『彼女』と、そばにいて猫の時間を生きる『彼女の猫』のお話。
楽しんでいただけたら幸いです。

花澤香菜(『彼女』役)

この作品は、『彼女』が抱えている悩みや思っていることが、
『猫』の目を通して素直に描かれていきます。
毎日くじけそうになりながらも前を向こうとする彼女に、
そして支えようとする猫や家族や友達に、
心があたたまる作品になっていると思いますので、ぜひご覧ください!!!!

あと、猫好きにはたまらない映像だと思います♪

浅沼晋太郎(『黒猫』役)

それぞれのキャラクターや世界そのものの温度と匂いを感じられる、
とても純粋で繊細な想いが溢れた作品です。
猫好きな方はより更に、
そうでない方はいつもより少し、
猫に対して優しい目線になれるんじゃないかな、と思います。

ぜひ、ご家族恋人ご友人、大切な方と一緒に観てください。

TO-MAS SOUNDSIGHT FLUORESCENT FOREST(音楽)

伊藤真澄‐
日常のささやかな出来事も、猫の目線からは大きな宇宙が描かれている。
そんなことを意識して作ったメインテーマ。
彼女と黒猫の心の対話のシーンでは、メインテーマを軸にスタジオにて
ミトさんのギターと私のピアノのセッションをしながら作り上げていったのですが、
まるで彼女と黒猫の会話のように、とても自然な呼吸で音が紡錘がれていきました。
大好きな1曲です。
それと松井さんの、彼女と黒猫を繋ぐような、夢幻の音世界!
映像に寄り添うトーマスの音世界を、じんわりと味わっていただけたらとても嬉しいです。

ミト‐
EDとしても、劇伴としても参加できたこと、本当に嬉しいです!
短い時間のなかでも、みなさんの心のひだに触れるような、
そんな演出が音楽でできていたらなあと願います。
喜んでいただけたら幸いです!!

松井洋平‐
飼い猫と心が通じる瞬間。それは日常の中に零れている小さなファンタジーのようです。
この作品の音楽制作にトーマスの一員として参加させて頂くにあたって、
僕は自分の役割を“彼女”と”彼女の猫”との間に流れている
特別な空気感を創り出す事と位置づけました。
真澄さんのピアノ(彼女)、
ミトさんのガットギター(彼女の猫)、
そして二人の間に流れる空気。
柔らかく暖かい映像世界と共に、世界を彩るトーマスの音楽も、是非お楽しみくださいませ!

クラムボン(エンディング・テーマ)

“儚く移ろう、いくつもの想いがこの世界を作っていて、
その営みはとっても些細で、か弱いものかも知れないのだけれど、とっても美しい”

そんなテーマを、この『彼女と彼女の猫』から感じました。
それはクラムボンの音楽で表現したいこととも、すこし似通っています。

彼女と猫の過ごす日々が、皆さんの日々に優しく寄り添うように。
そんな気持ちを少しでも感じ取ってくれたなら、とっても嬉しいです。